厦門(アモイ)の魅力、グルメ、街、歴史

厦門(アモイ)のことを「海に浮かぶ花園」という人がいる。海に囲まれ、海と融合する都市は、年間を通して春のような気候が続く。僑郷としての独特な文化環境、福建と台湾の風習、海鮮グルメ、西洋風の建物などを加え、夏休みと祝祭日を避けたら、この上ない魅力的なエリアになるだろう。

アーティスティックな雰囲気!

中国でアーティスティックな雰囲気が漂う都市と言ったら、厦門が絶対にランキングから外せない存在だ。文芸青年が必ず行く場所であり、そこの空気にまで文芸の匂いが漂っている。

鼓浪嶼はゆっくり時間が過ぎる魅力的な観光スポットである。石で出きている小路、古い路地、色鮮やかなユーロッパ風の建物、景色の綺麗な海岸通りに小さくてお洒落な店……一瞬、今いつ、どこにいるのかを忘れてしまう。

鼓浪嶼では道に迷ってもいい経験になるだろう。角を曲がって出会った可愛らしい子猫、庭の垣から伸びるブーゲンビリア,道沿いに座ってお喋りするお年寄りの方々……そうした風景を眺めながら、ゆっくりと過ごしたい。鼓浪嶼の路地に迷い込んでしまいたいほどだ。

厦門大学は青春の代名詞だ。山と海に囲まれ、「中国で最も美しい大学」と呼ばれている厦門大学は百年以上の歴史を持っている。キャンパスのどこを歩いても、古代の建築を目の当たりにすることができる。この厚みのある文化と歴史の蓄積が、学生たちの若さと活気と出会い、物静かで美しく時間が流れていく厦門大学に生き生きとした活力を注入してくれている。

曾厝垵は厦門で最もアーティスティックな飲食店街である。昔、ここは小さな漁村だったが、わずか数年で、多くの人が必ず一度は訪れたいと思う有名な観光スポットまで成長した。それぞれの民宿に贅沢さと気品があり、気持ちよくて爽やかな気持ちになるだろう。

美味しい食べ物は、ここもう一つの代名詞だ。曾厝垵の「五街十八路地」には様々な果物や軽食があり、ユニークな店も立ち並んでいる。ここのグルメを味わいたいと思っている方や、アーティスティックな心を持っている方なら、曾厝垵は絶対に後悔させないだろう。

なんて爽やかなところなんだ!

青い空や海、綿飴のような雲、青々と茂る熱帯植物……爽やかな場所といえば、厦門の名前を欠かすことはできない。

これまでの植物館には質素で面白くないというイメージがあるが、厦門の園林植物園はきっとその認識を覆すことだろう。太陽の光が一杯に降り注ぐガラス張りの建物には、希少植物が数多く育っている。特に雨林世界と砂砂漠の植物エリアが、絶対に見て損しない場所だ。雨林世界では霧の多い環境の景観が再現され、仙境にでも足を踏み入れたかのような気分になる。砂漠の植物エリアには巨大なサボテンがずらりと並び、その中を歩いていると、砂漠の王国にタイムスリップした錯覚がするだろう。

海岸通りを散策するのは厦門を体験するもう一つの方法だ。厦門大学から会展中心(エグジビションセンター)まで続く海岸通りはとても美しい海岸線で、青い海、黄金の砂場、緑の芝生、赤いトラック、灰色の車線などを目にしながら、散歩やサイクリングするのもぴったりだ。

ぼんやりと顔を出す遠山はベールを被っているようで、雲の後ろで、姿を見せたり隠したりしていて、青い空に点々と薄く塗られた墨のようである。初夏のビーチ、海で遊ぶ人、たまに来る車両などなど、全てが美しくてちょうどいい。

地下鉄1号線は海が見える地下鉄線である。高層ビルが林立した中心市街地を通り抜けたり、海辺と高い橋を走ったりして、まるでどこかの神秘的な世界にでも行く勢いである。地下鉄の路線も利用者にとって優しい構造になっている。24時間無休運行で、24駅もあり、昼でも夜でも、地下鉄のひと乗りで、厦門を満喫できる。特に、厦門大橋を走る時、地下から海の上に登る瞬間を体験できる。突然、目の前に青空、白雲、海が現れて、この上ない気持ちいい景色が目の前に広がる。

オールド廈門!

厦門に独特な厦門自身の味がある。日に日に盛り上がるネット文化によって、厦門にいろんな「代名詞」が貼り付けられている。しかし、いくらお洒落なタブをつけられても、その下には厦門ならではの真の生活像が隠されている。

市場は街の魂だ。八市は厦門にとって、まさにこのような存在である。ここは厦門の庶民の生活が見えるエリアで、最も賑やかで、規模も大きく、品揃えのいい海鮮市場でもある。ここには中国の北部ではあまり見られない海鮮物や果物が数多く置かれ、厦門人の真の暮らしぶりが覗ける場所でもある。

沙坡尾は厦門に住む人々にとって心底から認める真の港である。ここには厦門の過去と現在が同時に存在している気がする。左手側は伝統的、右手側は今時で、沙坡尾の際立った個性である。昔、ここには多くの船が出入りしており、次第に港へと姿を変えた。街に漂う海鮮の香りこそ、多くの厦門人の幼い頃の思い出だ。この古めかしい街はアーティスティックな雰囲気で独特な魅力が漂う。

千人いれば千個の厦門の顔がある。異なることもあるが、心が打たれ、憧れることは同じである。ここはゆっくりと散策するのに最適な都市だ。早起きしたり、夜遅く帰ったり、長い旅で疲れる必要はなく、ただ気の向くままに歩いているだけでも、十分に楽しめる。磯の香りが漂うこの街では、ちょっと気を緩めたら、時間を忘れて、その魅力に迷い込まれてしまいそうになる、そんな街だ。   

ふと、厦門に行きたくなった。

—「環球旅行」より

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