恩施大峡谷、中国の秘境、湖北省恩施にあるグランドキャニオンがすごい!

四大文明古国を貫いた北緯30度は、とても神秘的と言う人がいれば、大変怖いと言う人もいる。全ての原因はこの古い緯線には多すぎる未解の謎が隠されていて、自然の風光であれ、文明の古跡であれ、世の中の人に解し難くあるいは解くことができない現象が存在している。

地球は、複雑で多様性を持つ生命体である。人類の存在は、地球にとって万物と同じだ。この万物の生物圏の中で、地球は無数の奇異なる様子あるいは風貌を現して、湖北恩施大峡谷はその中の一つである。

ここは地球で最も美しくて、古くて、神秘的な峡谷の一つであり、全長は108キロメートルで、面積は300平方キロメートルに達している。武陵山脈の余脈が東南部から蛇行して入り、西には大婁山山脈が北に伸び、北には巫山の余脈に囲まれて、中国のコロラドと呼ばれている。

現在、恩施大峡谷が大衆向けにオープンしたのは七星寨と雲竜地縫の二大核心の景勝地であり、35.2平方キロメートルの総面積が、「上天入地」の壮大な勢いを現している。雲竜地縫は少なくとも5千万年前に形成され、なかには百里絶壁、千丈滝、傲啸独峰、原始林、太古の村々などの自然、文化景観がある。

中国地質大学が実地考証したところ、ここは世界で唯一の両岸が異なる地質年代を持つ地縫である。右岸は1.8 〜 2.3億年前に形成されたペルム紀の地層で、左岸は2.5 〜 2.8億年前に形成されたペルム紀の地層である。

雲竜地縫は奥深くて、樹木が鬱々としていて、まるで底が見えないようだ。地縫が延びている方向に沿って見ると、それが曲がりくねっているばかりで、頭も尾も見えず、全体を見切ることはとてもできない。上には天水の暗河に通じ、下には茫漠とした清江に連なる、不思議を感じずにはいられない。

ところが、意外なことは、雲竜地縫から更に上へ進むと、七星寨まで登り、地上の観光ケーブルカーと空中ケーブルカーを利用して小楼門に来ると、大自然は別様の果てしなく広い野生の風景と不思議な見識をもたらしてくれる。

七星寨には有名な観光スポットがたくさんあるが、最も人々を驚嘆させたのはやはりこの世界を驚かす「一炷香」である。2013年、米CNNに中国で最も美しい40の観光地の一つに選定された。

「一炷香」本当は珍しいカルスト地形で、地球で少ない単体三畳系灰岩柱である。高さは150メートル、柱の底部の直径は6メートル、最小直径は4メートルしかない。群峰の中で千万年も傲然と立ちながら、この神秘的な土地を守り、恩施大峡谷の「鎮谷の宝」と誉められる。言い伝えによると、これは天神から百姓に贈られたもので、困ったときにこの香を焚くと、天神が降りてきて苦難を救ってくれるそうだ。

この地面から立ち上がり、空を突く石柱は、アメリカの探検家・冒険家・クライマーであるディーン・ポーターの注目を集めた。2012年4月22日午後、ディーン・ポーターは高度160メートルの無保護スラックラインの41メートルの世界記録をわずか10分ほどで打ち破り、これまで彼が作った世界記録を更新した。

それから、このアメリカ人の探検家は、恩施大峡谷でウィングスーツ飛行を行い、それも成功をおさめた。ここで、ディーン・ポーターは身体芸術を神秘的な自然と一体にさせたのを見て、人々はますます恩施大峡谷の神秘さに対して憧れを持つようになった。

ただ、この千年も屹立して倒れない石柱を前にして、観光客も探検家も好奇心と困惑を隠せない。水文地質専門家の研究と調査によると、「一炷香」の岩石密度は2.7グラム/平方センチメートルで、力を受けるのは800グラム/立方センチメートルだ。さらに「一炷香」の高さと断面から推定すると、その底の平方センチにかかる力はわずか40数グラムで、更にその底は山とつながって一体となっていることから、建築的には不安定に見えるこの一炷香が、力学的において実は崩壊しないものだと推定されている。

その上、その周囲には五つの峰が雨風を遮っているため、風雨による被害を免れている。だから、「一炷香」が千年も持ちこたえられるのは、極めて珍しいことであり、不思議なことだ。これもまさに北緯30度の不思議さと古さを物語っている。

寄稿者:よく旅_記念

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