長い歴史の中で、徐州古城は豊富な生活知恵を育んだ。この土地で、人々が多種多様の芸術を創造した。これらが無形文化遺産の形で人々の生活の中に溶け込む。特色のある香包、綺麗な剪紙、生き生きとする漢画像磁器等の無形文化遺産を通じて、我々は徐州の多彩な人文的魅力を感じ取ることができる。
徐州香包
香包(匂い袋)を作って身に着ける習慣は中国で既に千年も続いている。これが「男耕女織」を特徴とする中国伝統文化から生まれたものである。目新しい形状、生き生きとした立体的な造形、鮮やかな色彩に吉祥の意を込まれた題材、多種多様の美しい模様、清らかな生薬香…徐州香包は、戦乱が繰り返す時代の中に、平和吉祥を願う人々が心を込めて作られたものである。その巧妙で複雑な技法、精緻な造形と気韻、厳格な材料選定方法は今でも伝承されている。
新沂剪紙
剪み一本と紙一枚で、歴史物語、曲劇の内容や民間伝説を生き生きとして表現する。新沂剪紙は黒白色彩を巧に取り扱うことによって、紙に独特な芸術的生命力を与える。紙を剪んで、躍動感のある模様が作られ、組み合わせられ、素朴な希望と願いに化する。五谷豊登、子孫満堂、歳々平安…新沂代々の職人達は繊細な剪紙工芸で、美しい生活への憧憬を表している。
邳州紙塑獅子頭
邳州では、紙で獅子頭を作るのは既に500年以上の歴史がある。彫塑、表具、結びと絵画を兼ねる民族工芸品として、「中国民間芸術一絶」の称号を与えられた。竹で骨格を作り、紙を張って形作り、カラー筆で模様を描き、イチビで飾る。邳州紙塑獅子頭は北部ならではの豪快な覇気を持ちながら、また南方獅子頭の繊細さをも持ち合わせている。その製作法が代々伝われ、面白い演出が芸術的な光沢を輝かせる。
徐州琴書/徐州梆子/チャルメラ芸術
鮮明な地域的特色のある徐州は、地方ならではの色んな民族音楽を育んだ。徐州琴書は徐州方言で歌われ、節回しが綺麗で、曲調が豊富で、ストーリー性も十分にある。徐州梆子は民謡や小唄、雑技曲芸や語り物を融合し、中国北部の逞しさと南部の婉曲的な気韻を兼ね備えている。徐州チャルメラは銅鑼と太鼓と共に、楽しくて熱烈に演奏され、いつまでも余韻が残っている素晴らしさで人々を魅了させる。
寄稿者:江蘇観光(日本)ピーアールセンター