黄海の湿地帯に生まれた東台の自然の奇観

海と岸がここで出会い、世界で二番目の潮間帯湿地遺産である黄海湿地を生み出した。湿地には、無数の大自然の奇観が目まぐるしく呈される。俯瞰すると、海水の洗堀によって形成した壮美な「金色森林」が見える。遠くへ目をやると、蒼茫たる木の海は緑色の宝石のようである。近い所を見ると、海と空が鏡のようで、群鳥が潮を追って、無限に広がる干潟で餌を探す。東台では、万物調和の画面がどこにでも見られる。

◎黄海国家森林公園/森呼吸、林距離

広々とした黄海の海辺に、うっそうと茂っている森が緑色の塀を作り、まるで緑宝石のように東台大地に嵌め込んでいる。ここは、中国沿海部最大の平原森林、黄海国家森林公園である。半世紀に亙って、数世代の森林保護者が荒地を開墾して造林を行うお陰で、黄海湿地という緑色の大地が作られた。

黄海国家森林公園は、森林の総面積が6.8万畝もあり、植生被覆率が90%以上もあり、名実相伴う生態浄土、天然酸素バーだと言える。公園に入ると、メタセコイア、銀杏、竹林が編んだ詩的な緑色のドームが見える。起伏する空中桟道では、果てのない竹の海が俯瞰できる。緑色長廊を散策すると、樹木の放つ香りを嗅ぎながら、呼吸も快くなったような気がせずにはいられない。森の中に、面白い森林教室、探険にうってつけの児童キャンプ地、ロマンチックなミュージックレストランや変わった形をする木屋群落もあり、まるで童話世界のようである。

東アジアとオーストリアとの間に往復する渡り鳥の重要な棲息地だから、黄海国家森林公園はまた鳥を観察し、鳥の写真を撮る名所だと知られている。黄海国家森林公園が河口に近いので、高所に登ると、天下一の二分水奇観が見られる。

TIPS:黄海森林音楽祭

杉の囁きを聞き、自然の音を感じ取り、森林と音楽との絶妙なハーモニーを見届く。黄海森林音楽祭は2017年から開催され、毎年国慶節連休の素晴らしい演出が多くの音楽愛好者の心を引きつけ、彼らに純粋な音楽の旅を立たせる。

◎条子泥湿地/壮美な干潟、舞う万羽の鳥

条子泥湿地が黄海生態区の南側に位置し、その分岐している川が一本一本の棒みたいな形をするので、そう名付けられた。ここには、アジア最大の湿地と全世界でも珍しい尾根群がある。潮が引く時、無数の砂島が露出し、数百万の渡り鳥に豊富な餌を提供する。ここは、絶滅危惧種の渡り鳥にとってかけがえのない生息地で、既に世界自然遺産に登録された。

毎年の春や秋に、200種近くの水鳥がここに集まる。その中に、最も多いのは、シギ類である。大勢のシギが干潟の空を舞って、まるで上下に逆巻く壮観な鳥の波のようである。他に「鳥中パンダ」と言われるヘラシギ、黒面箆鷺、ニシハイイロペリカン、フラミンゴ等希少な鳥の姿も時々見られる。

秋のマツナが真っ赤になると、条子泥湿地は驚くほど美しくなる。真紅のマツナは天然のパレットのように、干潟を仙境に飾る。満潮になると、数万の鳥が一斉に飛び立ち、干潟で餌を探す空の精霊たちはマツナの茂みに戻って休む。湿地、天空の彼方此方に、鳥の飛んだ跡が残される。波が引くと、潮が干潟で一叢一叢の「金色の森林」を描きだす。誠に、大自然の神工鬼斧に感嘆せずにはいられない。

◎カラチョウザメ自然保護区/不思議な生態楽園

カラチョウザメは現存する魚類の中で、最も歴史の古くて希少な品種の一つで、「水中のパンダ」と言われている。東台海域の海水が長江水、黄河水、太平洋海水の合流する流水で、海底に百近くの大小砂州が延々と連なっていて、カラチョウザメの海に出入りする天然の通路になっている。

カラチョウザメ自然保護区内に、川の支流がくねくね続いている。アサザやシダ植物が盛んに生え、魚介類も多種多様で、最高の生態系を形成し、黄海に無限の風情を加えた。特に早朝と夕方に、金メッキされたような輝かしい大海に引き立たされ、保護区は悠遠で神秘的な雰囲気が漂う。漁歌が響き、浪が立つ春や夏に、野生カラチョウザメが相伴って海の中で遊んでいるかわいらしい姿もよく見られる。

◎西渓植物園/景勝の地

西渓植物園は梓辛河と串場河に囲まれ、仙湖を中心として広い水域を有している。青々とした湖に、生い茂っている植物。植物園には、1600畝の緑地と100畝の大きい芝生があり、植生被覆率が70%以上に達している。

4キロメートルの虹トラックを走り、自由に深呼吸すると、豊富な酸素イオンが心を開いてくれる。平坦な芝生で、ピクニックすることも、凧を揚げることも、キャンプすることも、色んな事が出来て、四季の大自然に親しむことができる。春には草が生え、夏には蓮が美しく、秋には色とりどりの木の葉があって、冬には鳥が鳴き、西渓植物園に沢山の景勝の地が見つけてくれる人を待っている。

大自然の美景を楽しむ以外に、園内には名品植物園、農展館、苗植えセンター、釣センター、採集園等もある。植物の秘密を探り、農耕田園の楽しみを体感することもできる。

寄稿者:江蘇観光(日本)ピーアールセンター

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