中国版すき焼き?東北風煮込む料理は全国の人を魅了する!

スープのうま味が効いたラーメン、ごろごろした温かい鍋、湯気の立つカレー、いずれも日本の冬の代表的なグルメだが、中国では冬には東北風煮込む料理が特に人気で、日本のすき焼きに似ている。「東北の人に鍋を1つ与えると、空を飛ぶもの、地上を走るもの、土の中から生えるもの、川で泳ぐもの、海で泳ぐものなど、全部鍋に入れて煮込むことができる」とよくこんな冗談を聞く。

なぜ煮込む?

天地も凍る中で、伝統的な食俗を踏襲する 

東北人はなぜ煮込むのが好きなのか?その理由の一つは、満州族原住民の伝統的な食俗を踏襲しているからだ。東北は緯度が高く、農作物は年に一度しか収穫できないため、満州族は狩猟、漁労、採集業を開拓して生計を立てていた。狩猟で得た肉は通常火が通りにくく、強火で沸騰させ弱火でじっくり煮込むのが普及した。

今では、東北風煮込む料理は地域性の強い中国料理であり、その調理方法と味は非常に独特である。じっくりと長時間煮込んだほうが、ダシの味をしっかりと吸収し、うま味が引き立ち、適量のご飯やフラットブレッドを添えて食べるのも楽しい。

何を煮込む?

多彩な食材と黒土の恵み 

秋に収穫した野菜にさまざまな肉類を合わせ、鉄鍋でうま味たっぷりに煮込み、食べると心が温まる。東北風煮込む料理は野菜が豊富で有名で、異なる肉と野菜を自由に組み合わせ、冬いっぱい食べられる。鶏、アヒル、ガチョウ、魚、豚、牛、羊、ザワークラウト、キノコ、春雨、サヤインゲン、凍り豆腐など、煮られないものはないようだ。

東北風煮込む料理は、あまりこだわりはないが、むやみに煮込むわけでもなく、2種類で合わせることが多い。豚と春雨の煮込み、若鶏とキノコの煮込み、牛肉とじゃがいもの煮込みなどは定番の組み合わせだ。また、具材も旬に合わせる必要がある。例えば、スペアリブとサヤインゲンの煮込みは夏に一番おいしい東北味で、酸菜(白菜漬物)は秋から冬にかけての特色だ。これらの食材はすべて黒土から東北人への贈り物だ。

鉄鍋炖(鉄鍋煮込み)とは?

斬新な食べ方、中国全土に広がる

東北風煮込む料理は、自宅のコンロから店に入ると、新しいスタイルの鉄鍋炖に発展した。その特徴はテーブルの上に一口の鉄鍋があり、鍋の底に火を入れ、その場で煮込む。地鶏、川魚、棒骨とガチョウなどを主菜とし、白菜、春雨、凍り豆腐、ジャガイモなどを副菜とし、最後に鍋の縁に沿ってトルティーヤを1周貼り、または料理の上に1枚の大きなフラットブレッドを覆い、すなわち今年ネットでバズった「小豚の掛け布団」である。最後に、主食とおかずを鍋で熟す。

鉄鍋炖は簡単で、味が美しく、斬新で迅速に各地に伝わり、通行人が香りを嗅いで立ち寄ることができる。鍋の中でゴロゴロと煮込んで、友達と家族が一緒に座り、柔らかく煮込んだ料理を食べ、フラットブレッドをスープに浸し、他の料理を加え、ご飯をお替りする。湯気が立ち上る中、胃が温まる鉄鍋炖は冬に一番癒される美味しさだ。

寄稿者:レイコさんです

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