紹興のグルメ完全ガイド、有名レストランから地元のお店まで

紹興市は広くないが美食がたくさんある。しかし今回は、地元の食通である王小都の紹介に通じて、できるだけ多く紹興の穴場に足を向ける。有名なレストランから無名の小店まで、朝食から夜食、正餐から軽食、できるだけ配慮し尽くしたこれらのレストランは皆伝統的で本格的な紹興の味である。これから紹介するリストが紹興に初めて来た人のために、それぞれの好みを見つける手助けになればと思う。

01 同心楼

同心楼は元々紹興の老舗の料理店だったが、今は麺や軽食しか作らず、同ジャンルの中で一番商売が繁盛している。街に面する商店は、同心楼の看板である焼き小籠包を売っていて、平均一日1万個位が売れ、朝から晩まで焼き上がりを待つ人の列が絶えない。同心楼の焼き小籠包は汁無しで一つ60円、豚のひき肉は新鮮な肩肉を使わなければならない。小籠包も同じくらいおいしくて、焼き小籠包も小籠包も、紹興の塩味をそのまま残っていて、上海や蘇南地方のように甘くない。

02 噶尤焙り餃子

噶尤焙り餃子を食べに行った時、すでに深夜11時だ。夜勤を終えた人や、麻雀やトランプをやり終わった人々がここに集まって空腹を満たす。「焙り餃子」とは焼き餃子のことで、南では「鍋貼」と呼ぶ方が好むらしい。焼き餃子は冷たい水で作った皮で包み、細長い生地に挽肉の具を入れ、野菜などの具も混ざっている。ある所では「鍋貼」に「気口」(熱気の発散口)を残させ、生地が肉を包んだら鍋に入れる、まるで一つの小さい肉の塊で、とても餃子の様に見えない。

 

噶尤は24時間営業の小店で、朝食と夜食が一番繁盛している。現在では紹興に7店舗を展開しているが、一番雰囲気のあるのはやはり昌安陸橋の下にあるこの老舗だ。

03 九節橋の名もなきラーメン屋

この店は九節橋の袂にあるが、なかなか見つからない。九節橋は八字橋に隣接している。八字橋は紹興老城のランドマークであり、南宋1127年から1279年までの間に建設され、道路が四面八方に通じている古代の陸橋みたいので、有名になった。

この小さなラーメン屋には名前はないが、朝から昼まで出入りするお客が絶えない。ランチタイムが過ぎると営業が終了する。江南の人は麺を作るには、副菜は旬のものが多く、スープは少しラードがあった方が香ばしい。麺はいろいろな具と相まって、強火で炒めた具を、麺の上にかけて、一本一本の麺には具の味が絡み付いている。

このほか、小平麺屋の豚レバーまぜそば、カリカリ魚まぜそば、鴨肉の煮物もおすすめだ。87番麺屋、杭州麺屋も人気がある。

04 五ちゃんのキッチン料理

五ちゃんの海老油鶏は絶品だ。簡単に言えば、海老の油つゆと鶏のスープと老酒で漬けた鶏である。

それから小ワンタンがとても美味しい。ワンタンはよくあるもので、皮が薄くて、肉のそぼろは少量であるが新鮮で、一口食べると、口当たりが滑らかで柔らかい。小ワンタンの存在感はとても薄くて、大ワンタンのような餃子に負けない量からくる威圧がなく、ひっそりしていっぱいを食べても何も食べていないような、深い後味がいつまでも残る。

05 萍萍飯店

五ちゃんのキッチン料理と同じ通りにあるから、とても近い。入り口には大きな蒸し器が二つあって、各種のかび蒸しや塩辛いものが全部なかに入っている。萍萍も食通がよく通う小店で、作ったのはすべて家庭料理だ。その場で決めて、あるものを料理にする。南方の小店はこれが特に良くて、新鮮でなければ食べない。

06 河埠頭

河埠頭は老街西小路のはずれにある、昔ながらの紹興料理店である。オーナーはこの店を居酒屋にしたいと思っている。「老酒はメイメイ(ほほえむ)、おかずはチィチィ(食べる)」というのが、オーナーにとって紹興で最も居心地の良い生活だろう。

 台所の窓の縁の上にはいつもかび臭い蒸し料理ーー臭豆腐、かび千枚蒸し挽肉、梅干菜肉炒めが一杯ずつ台の上に並べていて、そばには鴨の味噌煮、鶏の酒粕、ソーセージといったメイン料理が積まれていて、いずれもお酒を飲むのに良い料理だ。

さらに、鮒の醤油煮、千張の醤油炒め、ニラと螺貝の炒めなど食べやすい家庭料理もある。ここ何年間、外から訪れる人が増えてきたが、地元の食通がこの店を気に入っていることに少しも影響を与えなかった。

07 老ひげ

老ひげは毎日午後に準備し、夕方から深夜の一時か二時まで店をオープンする。ここの料理は私が紹興で食べたなかで一番家庭的な味がして、レストランの料理と全然違う。おいしい料理と言えば、「一番」をなかなか選べないが、今すぐ思い出したものーー卵餃子焼め、豚肉煮込み、豚足煮込み、小黄魚の醤油煮、千切り炒め、皆試してみる価値がある。

08 咸亨酒店

咸亨は言うまでもなく、紹興の名刺である。

現在の咸亨はとっくに魯迅時代の様子と大きく離れて、1981年の魯迅生誕百年に復活したものだが、味は相変わらず昔のままだ。今は小咸亨と大咸亨の二つに分かれている。

小咸亨では紹興の地方料理がメインで、魯迅先生の書いた料理はここに全部ある。味付け空豆、羅漢豆、鶏の酒粕、鴨の味噌煮、手捏ね野菜、魚団子、もち団子、甘酒、マコモダケの甘辛照り煮、昂刺魚。紹興の伝統料理を一括で食べたいなら、やはり小咸亨に来るべきだね。

大咸亨はハイエンドの宴会の場所で、小咸亨に隣接して、料理も精緻になりこだわりが多い。革新的な融合料理も少なくない、味が更に大衆化している。

寄稿者:天南海北_

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