湖州・南潯古鎮、中国初の世界遺産古鎮

写真愛好家として、私は夕暮れが好きで、それはこんなに優しくて、日没の時、世の中は金色になる。晴れた天気の中、私は南浔古鎮に来た。ここは中国で初めて世界遺産に登録された古鎮だ。私はその特別なところが知りたくて、朝から夕方まで、ずっとここにいた。

中国と西洋が調和している南浔

南浔古鎮は私に最初の印象はその静かで、特に百間楼は、住民の生活があり、写真の天国でもある。午後3時過ぎから夕方5時過ぎまで、南浔古鎮で最も美しい撮影時刻だ。私はここで古鎮の美しい日没を撮った。波の光が民家を映し、この金色の古鎮を見て心が動く。

蚕糸のため、南浔古鎮は江南で最も富裕なエリアであり、輯里湖糸は中国古代の王家織物の指定原料となり、今では小蓮荘、張石銘旧居、劉氏梯号、張静江旧居など南浔富商の豪邸を残している。お金と文化、商人と書香世家、中国古典と西洋、ここで調和している。

当日、私は小蓮荘、嘉業蔵書楼、張石銘旧居、劉氏梯号、便民橋に沿って、張静江旧居に来た。通津橋に着いたのは午後3時過ぎで、光は透明から浅金に変わり始め、古鎮は暖色になった。緑に映える紅燈籠まで、優しくなっている。

金色のアオギリの葉が水面に落ちて、民家の夢を呼び覚ますようだ。南浔の湖は鏡のように澄みきっていて、黒い屋根と白の壁、舟と柳を映して、呉方言の柔らかさに合わせて、数えきれない伝奇的な物語を述べているようだ。輯里湖糸は、南浔の湖から出発して、皇居に来て、海外に来た。南浔は国内外で有名な蚕糸町になった。

 

川沿いを散歩すると、古い橋が見える。古運河に架かっていた通津橋は、宋代から建設が始まり、清代に再建された。明清時代、通津橋の近くは、にぎやかな絹織物市場で、「糸行垛」という小さな街があり、輯里湖糸の集散センターであった。今では、その年のにぎやかさはなくなり、喧騒の音も消え、次第に西に落ちてきた太陽の光が、古橋、民家と流れる時間を照らしている。

張静江旧居の近くで、一人の老人が孫と遊んでいるのを見た。張静江旧居の展示館で、張静江が自転車に乗っている写真を思い出した。張静江(1877-1950)、南浔の有名人。彼は辛亥革命に大きな貢献をしたことがあり、孫中山氏は「革命聖人」「中華第一奇人」と称し、題字の「丹心侠骨」を贈った。張静江は足が不自由になったが、自転車に乗るのが得意で、南浔は永遠に彼の姿を残している。

オリジナルの生活感

私は百間楼に一目惚れした。私の心の中の江南の古鎮は、このようなものだ。観光客が多くなく、商業的な気分が濃厚ではなく、古い建物を模した街でもなく、実際の住民生活エリアであり、古い壁と古屋、橋と川、船と柳が水面に映る美しい景色に溶け込んでいる。

百間楼は、明代万暦中礼部尚書、南浔人董份によって建てられた。その長さは約400メートルで、東は東吊橋から始まり、北は柵桩橋まで、川を分界にして、川の両岸には数百軒の家があり、家の屋根と軒が重なり、高低が入り乱れていて、とても壮観だ。私にとって最も美しいのは、長髪橋と蓮界橋の間だ。

明けたり暗くなったりする時光は、百間楼の騎楼の中で、数百年続いた。騎楼は中国華南エリアに分布するだけでなく、江南の伝統的な民家によく見られる建築モデルでもある。川や街に近く、住民や歩行者のために、日除けや雨除け、休憩や涼みの便利さを提供している。

この時の日差しは、すでに薄い金色から黄金色に変わり、ちょうどよい美しさになっていた。学校から帰ってきた子供は、廊下で、お父さんと楽しそうに話していた。未来、彼はどんなに遠くへ行っても、水辺に住む美しい時間から出られず、故郷のゆりかごの水の音から出られなかった。小さな店のおかみさん、休んでいて、彼女は絵の中の人で、この場面は安心して暖かくて、木の枝葉が茂っていて、光が柔らかくて美しいだ。老人は川で茶碗を洗っている。岸上の生活感と、水面にさかさまに映っている影が、互いに映り合っていて面白い。

百間楼の中を通り抜けて、人々の美しい生活の光景に絶えず出会った。木のドアが開き、おじいさんはゆっくりと川のほとりに出て、包丁を磨き、夕食の準備を始めた。可愛い子犬も、ここの住民だ。

百間楼から、東通りに出てきた。太陽の光に照らされた金色の小道、長く伸びた人影、アオギリの葉に透き通った光、誰の家からか聞こえてくる何声かの犬の吠え……穏やかな光景に感動した。

また廊下橋、洪済橋に戻った。この時の太陽の光は、黄金色から暗いオレンジ色に変わり、最も美しい時を過ぎて、だんだん暗くなっていった。そして夕日は、まぶしい光もなく、ますます美しくなった。空の色は、だんだん黄金色から、ピンクオレンジ色になり、消えていくまで薄くなっていく。

古鎮をを離れる時、私はとても穏やかな気持ちになった。暖色の古古鎮、私に暖かい気持ちと思い出を与えて、私に洪済橋の上の落日のように、優しく心を込めて世界と交流したいと思わせる。

寄稿者:Travel_ノート

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