済南の冬を見に行こう

中国北部の都市にもかかわらず、済南に来たことがあるなら、ここの冬は 「温情」 という言葉で表現するにはぴったりだと気づくだろう。吹きすさぶ北西の風がなく、むしろ時々暖かい日差しを浴びることができる。日光は惜しみなくここを照らす。一緒に済南の冬を見てみよう。

済南という都市の歴史は想像を超えている。古い街、泉、教会、必ず立ち止まって見るに値する景色がある。また、埠頭を探し、船に乗り、波に乗って前に進みながら、両岸の景色を見ることもできる。灰色の壁に青黒いレンガ、そして、山、泉、湖、川。何千もの泉が城の中を流れていて、古水亭街に行って 「家々の泉、戸々のしだれ柳」 を見て、悠々と街を歩きながら日差しを浴び、心の中ではこの世の価値を感じるだろう。さらに、魯菜(山東料理)の発祥地として、済南に着いたら腹の欲望を満たすこともできる。今日は、皆さんに済南の冬の遊び方について詳しくご紹介します。

ルート1:泉巡り

護城河(城壁に沿って掘った堀)→趵突泉→五龍潭→大明湖

このルートは比較的定番のルートで、初めて済南に来た場合は、必ずこのルートを行ってみましょう。

護城河

済南に来て泉を観賞する第一スポットは、必ず護城河のほとりである。ここは流れる江南だ。護城河は歴史的な城区に位置し、中国で唯一のすべてが泉で合流しできた川でもある。ここでは泉が町を通り抜け、人が絵の中を遊んでいるのを見ることができる。

護城河の美しさを味わうには、川沿いを歩くだけでは足りない。ぜひ船に乗ってみてください。護城河の遊覧船は龍吟虎嘯の黒虎泉から出発している。黒虎泉は済南の泉の中で最も勢いがあると言われている。

趵突泉

済南に行って、一番楽しみにしているのは趵突泉を見ることだ。何しろ、昔から 「趵突泉に行かず、済南を無駄に旅行する」 という言葉があるからだ。さらに、趵突泉は済南の72名泉のトップにある。冬の趵突泉は寒さが厳しいため、水面にゆらゆらとした水蒸気が形成され、薄い煙が水面に浮かんでいて、まるで不思議な仙界に来たようだ。

趵突泉はあまり大きくない。北から南まで見て回ると、1周するのに2時間ぐらいで十分だ。大小の泉群の他に、李清照記念館、万竹園、滄園などもこの近くにあるので、ぜひ行ってみてください。

趵突泉は一年中18°C前後で安定している。杜康泉は直接飲むことができるので、コップを持って飲んでみてください。

五竜潭公園

五竜潭公園には、さまざまな形の26カ所の古名泉が点在している。また、済南三大泉群の主要な泉の一つである。寒い冬でも、こちらの泉は湯気を立てている。潭西茶社は、お茶と泉を楽しむ最高の場所だ。

大明湖

済南はよく知られている「泉城」として、何千もの泉が途切れなく流れているが、それらはすべて同じ目的地があって、大明湖である。冬は湖のほとりを散策し、日差しに肌をなでられる暖かさを感じながら、ゆったりと癒される。

代表的な所をいくつかお薦めします。例えば藕香榭、小滄浪亭、鉄公祠、北極閣と秋柳園に行ってみてもいいでしょう。

ルート2:泉城の冬のスローライフを感じる

曲水亭街——後宰門——百花洲——芙蓉街——真珠泉——寛厚里

済南は泉水が多く、景色が秀麗で天下に知られているだけでなく、歴史が悠久な古城でもある。このルートを行くと、この町の別の面をより深く知ることができる。

曲水亭街を歩くと、泉城の風情と済南の雰囲気がここで感じられる。

一方は青レンガの古い家屋で、もう一方は民家が川に沿って建ち、煙柳画橋の江南を思わせる。

曲水亭街に沿って少し歩けば後宰門に着く。後宰門は長年にわたり艱難辛苦に堪えてきた年長者のようで、巷を見れば物語があることが分かる。石畳の道を歩くと、会館、商号、寺院の間で、泉城の歴史的な痕跡を簡単に見つけられる。

そして、壁を隔てた百花洲にも、小さな驚きを発見できる。静謐で文芸的な雰囲気があり、冬になっても穏やかな美しさを保つことができる。多くの老人が百花洲のほとりでハーモニカを吹く。

各都市の古い街の雰囲気はやはり違う。芙蓉街の名前は民家に隠れている芙蓉泉から来ている。済南の泉文化の特色を表す古い街である。最初の時は古書と文房四宝を売っていた。近くには文廟もあるので行ってみても良いです。

約600メートル歩くと、真珠泉に着く。真珠泉は無料で入ることができる。中は広くなくて、もっと静かでマイナー的な感じだ。夜のとばりが下りたあとに寛厚里に来るのがちょうどいい。多くの人はここを「済南の庶民生活の生きている化石」 と呼んでいる。ゆっくり歩き、軽食を食べ、一日の疲れを取ることができる。

中国の有名な作家老舎さんは「神は春の芸術をスイスに、夏の芸術を西湖に、秋と冬の芸術をすべて済南に与えた」 と言っている。この話には理がある。総じて言えば、済南の冬は特別に来てみる価値がある。

寄稿者:猫の思いです

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